南山大学 人文学部 心理人間学科 南山大学 人文学部 心理人間学科
TOP 学科紹介 受験生の方へ 将来について 特集 リンク アクセス

おすすめ情報

「心理人間学科のお勧め」

2010.07.26 中村

今回の「おすすめ情報」は私が所属している心理人間学科についてです。心理人間学科は単なる「心理学科」ではありません。英語表記はDepartment of Psychology and Human Relationsです。教育学や人間関係論を含むHuman Relationsがあえて付けられています。

心理人間学科の特徴の一つが人間関係の体験学習です。自分自身の人間関係や人との関わり方について体験から学ぶという、全国でも珍しい学習方法を実施しています。なぜ、人間関係を体験から学ぶという方法を取り入れているのか、今回はそのお勧めをします。

大学で学ぶ学問の多くは「わかる」ことを目指します。もちろん、語学やコンピューターのプログラミングのように「できる」ことを目指す科目もありますが、多くは理論の内容を理解することが授業の目的になります。人間関係という面を考えた時、人との関わり方について「わかる」ことも大切ですが、それ以上に「関わり」ができることが重要になってきます。たとえば、カウンセリングの授業で他者の気持ちを共感することについて理解していても、実際に共感的な聴き方ができるわけではありません。「できる」ようになるためには、関わりを試み、その体験をふりかえって学ぶことが大切になります。そのために心理人間学科では体験学習という学び方を実施しています。

人と関わる力や人間関係を築き維持する力がなぜ必要なのでしょうか?会社に入った後、その仕事を辞める理由のナンバー1が「人間関係」です。さらに、職場での人との関わりやコミュニケーション能力が大切であるという主張が多くなってきており、その一つが経済産業省によって提唱されている「社会人基礎力」です。これは、職場などでさまざまな人々とともに仕事を行っていくうえで必要とされる力であり、「@前に踏み出す力(アクション)」、「A考え抜く力(シンキング)」、「Bチームで働く力(チームワーク)」の3つを挙げています。これらの力の中で@とBが他者と関わる力に関係しています。

「@前に踏み出す力」とは他者に働きかけ巻き込んでいく力や、目標をめざして実行する力が含まれています。「Bチームで働く力」には、発信力や傾聴力などのコミュニケーションの力、他者との立場の違いを柔軟に理解し、お互いの関係を理解していく力などが含まれています。これらの力は、心理人間学科で行われている体験学習を通して身に付けていくことが可能です。

心理人間学科で行われている「人間関係の体験学習」は、体験してみることが最も理解しやすいです。すでに終了した南山大学オープンキャンパスでもいくつかの模擬授業が行われました。次の機会は10月11日(月)の南山大学「一日体験入学会」の3限(13:30〜15:00)に「人間関係概論−体験から学ぶ人間関係−」というタイトルで模擬授業を行います。人と関わる力を高めたいと考えている高校生の皆さん、ぜひご参加ください。

(中村)

一覧に戻る