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おすすめ情報

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2011.02.28 カルマノ

 情報が満ちあふれている今時に敢えてまた情報をすすめることは何だろうと思いながら、やはり読書のすすめにした。GPS(カーナビ)のような情報は「自分は今どこにいるか」は教えてくれるが、「じゃ、何処に行けばいいか」を決めるるための考える材料を提供しているのは、人と(もちろん人が書いた)書物なのだ。三点だけ取り上げる。全ては英文だが、言うまでもなく、実際に読んでみないと本物の情報にはならない。(とはいっても、読まなければそれだけで人生が行き詰まるわけでもない。)

 尽きることのない情報源とも見られるインターネットで一つの面白い記事を見つけた。ある学者グループの研究結果を紹介する記事だが、それによると、"World's total CPU power: one human brain"、つまり、世界中のコンピュータが持っている計算力を足せば、一人の人間の脳がもっている力には及ばない。一人の人間としてかなり嬉しいニュースだと思った。

 いうまでもなく、この素晴らしい道具(?)である脳は昔から研究の対象となっている。最近、脳の活動を観察できる最先端技術を使って色々見えてきたが、このような研究結果を過大評価する傾向を批判する学者もいる。Cordelia Fine、"Delusions of Gender: How Our Minds, Society, and Neurosexism Create Difference" (W.W.Norton & Co, 2010)はその一人だ。脳研究の結果は従来の社会的枠組みの中で解釈され、生まれつきの(小さな)違いが拡大されることによって、従来のジェンダーロールはまた再生されてしまうのだ。

 最後にもう一つ、やはりインターネットで見つけた知恵の言葉。"I make money using my brains and lose money listening to my heart." (Kate Seredy, Hungarian-born children's book author and illustrator)自分が持っている「脳力」をどのように使うか、一人ひとりに考えて欲しい。

 

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