2003年6月の雑記




≪6月2日≫

★ザビエルハウスの皆が京都に行ってしまってから2日が経つ。何の連絡もない。日曜日の昼ごろに出かけたのだが、あいにく私は風邪をひいてしまい(しかも運悪いことに二日酔いが併発して・・あ逆か)寝ていたため、出発を見送ることができなかった。眼が覚めて部屋から出てきたらいつの間にかもう誰もいなくなっていたのである。シーンと静まり返ったローカに佇んでいたら、まるで皆に家出をされてひとり取り残されたような気持ちがしてきた。なんだか非常に寂しい・・・(寝てた自分が悪い)。

宇治のカルメル会修道院に行くためには、京都から奈良線に乗り換えなくてはならないし、六地蔵か木幡で降りてから修道院まで10分ほどの道のりを歩く必要がある。まったく初めての場所なのでちゃんとたどり着けるか心配していたのだが、何の連絡もないところを見ると、無事に着いたようである。先日のディズニー・シーも難なくこなしたわけだし、ことによるとこの人たちは、私が思っているよりずっと優秀なのかも知れない。いや決して見くびっていたわけではないのだが・・・どうやらあまり心配しなくてもよさそうだ。

ところで皆がいなくなった後、台所の冷蔵庫をのぞいてみたら、ナマ卵が10個入っていた。こ、これは・・1週間はとても持つまいと思い、とりあえず4個ゆでてみた。で、1個食べる。うまいけど1個食べれば十分だ。あと9個か・・・。どうしたらよかろうと思って人に聞いて見たところ、卵をゆでてカラをむいて醤油とお酒を混ぜた液に漬けておいたら長持ちするとのこと。なるほど。ではさっそくやってみようと思って醤油とお酒を準備した。しかし卵を前にしてよく考えてみたら、長持ちはするであろうが、ムンカダさんも私もこれは食べそうにない。食べないものがいくら長持ちしてもしょうがないので、やっぱり止めとくことにした。2人でなんとか少しずつ普通に食べていくことにしよう。みんな早く帰ってきてくれ。



≪6月7日≫

★私はどうやら「いびき」がすごいらしい。ずっと前にもそう言われたことがあったが、いまだにそれが直っていないどころか恐らく悪化しており、並大抵のものではなくなっているようなのだ。ザビエルハウスに昨日遊びに来て泊まった3人の人たちがそう証言している。というか、私のいびきがあまりにうるさくて、別の部屋に避難したらしい・・・。

ザビエルハウスにはちゃんと個室の客室があるのだが、人数がたくさんだったり仲良しの友達同士だったりすると、個室に分かれるよりは一緒に遅くまで話をしている方が楽しいので、居間(テレビ室)でザコ寝をしてもらうことが多い。特に学生たちの場合、どこでも平気でグウグウ寝れるので(たとえば私の授業中など、あの寝心地が悪そうな学校机でさえグウグウ寝れるのである)、たいていの場合ザコ寝である。

私自身は一緒に遅くまで飲んだり話したりはするものの、普通は自分の部屋に帰って寝ている。部屋は階段を上ればすぐそこだ。ところが、昨夜はどういうわけか非常に疲れていたらしく、うっかりテレビ室の床の上で寝込んでしまったのである。私のいびきのすさまじい爆音に3人は驚きのけぞり這いつくばり、これはたまらんと食堂の横のタタミの小部屋にまで避難して行ったのである。よくあそこを思いついたものだ(よほど耐え難かったのであろう)。



≪6月12日≫

★ふと思いついて、研究室のLANを無線にしてみた。つまりケーブルでつなぐのではなく、アクセスポイントを設置してそれから電波を飛ばすのである。2台のマシンにその電波を受け取らせたら便利ではなかろうか、とまあそう思ったのである。設置は簡単で、あっというまに私の研究室は無線LANの電波がところ狭しと飛び交うサイバー空間となった。しかしながらやってみてから判明したのだが(というか、つい忘れていた)、大学のLANはIPアドレスが部屋ごとに指定されているので、同じアドレスの2台のマシンを同時にネットワークに接続することはできないのであった(IPアドレスは2つまでもらえるのだが、その1つはすでに別のマシンに使っているので、空いてるのは1つだけなのである)。一方のマシンをONにするときには、もう一方をOFFにしなければならない。私の研究室はそんなに広くない。同じアドレスを共有する2台のマシンがどれくらい離れているのかというと・・・約3メートルである。したがって、無線LANの導入によって改善されたことはと言えば、1台のマシンからLANケーブルを抜き、2歩歩いてもう1台のマシンにケーブルを差し込むという作業をしなくても済むようになった、ということだけである。いやぁーよかったよかった(泣)。

 

PCの右にある白いのが、アクセスポイントである。最大伝送距離は、室内115メートル。屋外400メートル。私の研究室では、1台は1メートル以内、もう1台は3メートル以内で受信している。シグナルの強さは「非常に強い」。そりゃそうだ。



≪6月15日≫

★研究室の無線LANの問題が解決した。2台のパソコンが同じIPアドレス(インターネット上の住所のようなもの)を同時に使えないために、せっかくの無線LANの効果が今ひとつ生かせていなかったのだったが、ふと思いついてルーターというものを購入して取り付けてみたら、あれまあ不思議、問題はあっさり解決してしまったのである。

ルーターというのは、見た目はハブに似ているが(ハブと言っても沖縄あたりにいる蛇のことではない。LANケーブルを枝分かれさせる小さな装置のこと)、ハブと違って単に枝分かれさせるだけではなく、IPアドレスを勝手に作って増やしてくれる装置なのである(ということを今回ようやく私は理解した)。どのくらい勝手に作ってくれるかというと、説明書によれば、最高なんと253個までである。つまりたったひとつのIPアドレスが253台のパソコンで同時に使えるというのだ。イメージを描いてみると、IPアドレスが一軒の家の玄関の住所だとしたら、ルーターはその家を253の住宅を持つマンションに変身させてしまうというわけだ。小さくて軽いこのプラスチックの箱の中でそういうことが瞬時に行われているなんて・・・科学の進歩ってすごいなあ。

(これがルーター。Corega社の製品)

で、この偉大なるルーターは、ムンカダさんに頼んで今週大安売りをしている大須(おおす)のパソコン店で買ってきてもらったのだが、その値段はたった1,980円だった。元々の値段は12,800円らしいのだが、生産終了した旧モデルなので在庫処分のために投売りされていたようである。しかし、やるべき仕事は立派に果たしてくれているのだから、文句は全くない。私には珍しくお徳な買い物だったかも。

というわけで、今私の部屋ではめでたく3台のパソコンが同時にインターネットにアクセスできるようになった。うれしかったので3台同時にちょっと使ってみた。こちらで掲示板を読み、あちらでメールチェックをし、そちらで図書の検索をする。狭い部屋をちょこまかと動きまわってがんばってみたら・・・少しの時間だけですこぶる疲れた。私には3台のパソコンを同時に操る才能はなさそうである。ルーターには申し訳ないが。でもま、いつかきっと役に立つ時がくるだろう。




≪6月17日≫

★ 昨日は南スコ合唱団の練習の後、有志メンバーで食事をした。
場所は大学から15分くらいのところにある串焼き屋さん。昔からあるお店で、串焼きがたいへんおいしい。


カウンターは人でいっぱいだったので、テーブル席へ。せまいため、壁に向かって座ることになる。



≪6月22日≫

★今日は南山大学に隣接する神言神学院(しんげんしんがくいん)で、「オープンハウス」という毎年恒例の集いが開催された。これは神言会(しんげんかい)の神学生や神父やブラザーが日ごろお世話になっている方々をいろんな所からお招きして接待する集いである。私が神学生だった頃から続いている伝統的な催し。昔は神学生の数が今よりずっと多かったので、小規模の大学祭のような多彩な出し物を用意していたものだったが、この頃は略式化されて、広い内庭でみんなでバーベキューをすることになっている。しかしこれはまたこれでとても楽しいし、ゆっくりしていただけるのではないかと思う。昔から一貫して変わらないのは、オープニングは必ずミサで始まり、そして聖体降福式(せいたいこうふくしき)をもって集いが終了するという点である。つまり祈りで始まり祈りで終わる。我々の活動はすべて神の恩恵の内においてあるのだから、神の愛への感謝の心をもって始まり終わることは、まことにふさわしい。さすがは神学院。


恩人や友人のみなさんをはじめ、教会学校の子供たちもたくさん来てくれた。少し雨が降ったけど天気もまずまずでした。上の写真が大聖堂で行われた、聖体降福式。パーティー(しかも飲み会)直後の荘厳なる聖式典。さっきまでの大騒ぎがまるでウソのようにシーンと静まりかえる。しかし、みんなの楽しく嬉しい気持ちは冷めるどころかますます大きくなってゆくのが感じられた。これこそが真の典礼ではなかろうか。




≪6月26日≫

★またしても物が壊れた。ザビエルハウスはやはりそうとう古びている。こないだは突然電話システムが老衰を遂げたし。突然床が抜けたり天井が崩れたりしないことを願うばかりである。今回壊れたのは駐車場のマンホールのフタだ。



これがザビエルハウスの駐車場。2台停まれるスペースがある。そこに停まっているのは、これまで少なくとも3度高速道路でエンコし、普通道路でも普通の日に数多くの故障を平気で起こし、かつての神学生たちをさんざんな目に会わせた、いわくつきのスーパーカーである。



問題はここである。この穴。下水のパイプが通っている空間のふたの部分が、駐車した車のちょうど右前輪の下にくる。これが昨夜突然、車の重みでバリバリと割れてしまったのだ。



このように・・・。このマンホールのフタはしかし鉄製である。これまでは車が乗るくらい何ともなかったのだが、もうそうとうに古びて弱っていたらしい。これまでほとんど気づかずにいたが、この穴の直径が車のタイヤよりも小さくて本当によかったと思った。


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