ゴールドコーストと限らず、オーストラリアの海での遊泳にはルールがある。浜に上が赤、下が黄色の二色に塗り分けられた旗が二本立っていたら、その間で泳ぐという鉄則である。もっと厳密に言うと二本の旗から海へまっすぐ伸びる二本の線を思い描き、そこから出ないように気をつけて泳がなければならない。旗と旗との間は二百メートルくらいしかないこともある。また、浜に赤い旗が立っていれば遊泳禁止で、黄色い旗が出ていれば遊泳注意である。サーフィンの印の旗は、そこが水泳ではなく、サーフィンの可能な箇所であることを示している。
ゴールドコーストの海岸は写真から受ける印象とは異なり、波が荒く危険である。そのため、市は多くのLifeguardsを雇って救命活動に備えさせている。彼らによる監視は20の浜で毎日、42の浜で学校の休み中に行われている。ゴールドコースト市の人口は約45万5,000人でオーストラリアの都市の中では第六位であるが、Lifeguardsの数は第一位である。彼らは浜辺に専用の四輪駆動車をとめて、双眼鏡を持って監視していることが多い。遊泳可能な浜には、見張りのやぐらのような小屋も建っているが、そこで監視が行われているのをあまり見たことがない。
Lifeguardsは年に二回体力測定を受け、また救命技術や応急手当などの試験を受けることになっているそうである。 |