教員essay

【ゴールドコースト通信 第二部】


5.結びにかえて
 この三ヶ月間は、異国での病気と入院という予期せぬ困難のために長かったように感じられる。しかし、ゴールドコーストの自然や地理や歴史に触れ、多少の知識を得ることができたことは良かったと考えている。
  ゴールドコーストの良いところは、人口が急増し、都市化が進んでいるにもかかわらず、ほとんど手つかずの自然が残され、世界遺産に指定されている広大な亜熱帯雨林が市の中心部からあまり遠くないところに広がっているという点である。市内のホテルに泊まっている観光客は片道二時間ほどでそこを訪れ、海岸の近くからは想像できないような静謐に浸り、また他の地域では見ることのできない不思議な生態系を観察することができる。
  一方日本では、ゴールドコーストをまねようとしても、すぐ近くでこのように美しい海や途方もなく広い原生林などの自然に触れられる観光都市など、これから作ることが出来ないのである。既にかなり都市の肥大化が進んでいる中で、美しい豊かな自然をどのように残して行くべきなのだろうか。また、世界の人々に日本をよく見て貰おうとするには、どうしたらよいのであろうか。現在持っている世界遺産、古い文化遺産、温泉、そして新しい先端技術のある都市等をどう結んでいくとよいのであろうか。そのための新しい交通、情報通信、住宅のあり方などについて、新しいアイディアを生み出し、それを実現させる人たちが多数出て来ないだろうか。私はそんなことを夢見ながらゴールドコーストの海に見入っていた。

参考文献
J. Bindloss, K. Daly, M. Lane & S. Mathers (2002) Queensland, Lonely Planet Publications, third edition.
Louise Egerton (2004) Know Your Birds, New Holland Publishers (Australia).
The New Encyclop?dia Britannica,  Encyclop?dia Britannica Inc.
http://www.abc.net.au/dimensions/dimensions_in_time/Transcripts/s678197.htm
http://www.epa.qld.gov.au/
http://www.goldcoast.qld.gov.au/
http://lamington.nrsm.uq.edu.au/
http://www.oreillys.com.au/





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