数字を変換する(特に逆転項目) 

 データ入力は素直に行えばいいのです。もし4件法であれば,左から4…1,もしくは1…4というふうに。入力する者が入力しやすい数字のわりあてが,スピードの面,ミスの可能性の両面から望ましいでしょう。
 でも,選択肢との対応を考えると,どちらの極に向かって大きく(もしくは小さく)なるようにするべきかということは決まってきます。通常は,自分が測定したい内容を強く示す傾向がある極を選択すると高得点になるように数字をわりあてます。そこで,左から4,3…という並びで入力したものの,それを1,2…の順に直したいという場合が出てきます。そんなときに,変数変換が必要になります。
 ここでは,同じ変数名で変数変換を行う場合を説明します。つまり,「a1」という変数名のところに入っているデータを,4を1に,3を2に,2を3に,1を4に変えてやる方法です。

 「変換」から「同一変数への値の再割り当て」を選びます。そうすると,「同一変数への値の再割り当て」というダイアログボックスが出てきます。左の欄に変数リストが出ていると思います。その中の「a1」をクリックし選択した後,「変数」と書かれたボックスとの間にある矢印が右を向いたようなボタン(以後,このようなボタンを矢印ボタンと呼んでおきます)をクリックします。すると「a1」が右のボックスに入り,ボックスの名前が「変数」から「数値型変数」となったと思います。

 次に,ダイアログ内中央下にある「今までの値と新しい値」をクリックします。すると「同一変数への値の再割り当て: 今までの値と新しい値」という新しいダイアログボックスが開きます。まず4を1にしてやりたいのですから,「今までの値」欄の「値」にチェックし,右のボックス内に「4」という数字(半角)を入れます。次にその右にある「新しい値」欄の「値」にチェックし,その右にあるボックス内に「1」という数字を入れてやります。この入力が終われば,ダイアログボックスの中央に3つ縦に並んでいるボタンの一番上「追加」というボタンがアクティブになりますので,それをクリックします。そうすれば「旧→新」というボックス内に「4→1」という変換が入ってきます。これで4を1にする命令が完了しました。あとは同じような手続きで,「旧→新」ボックス内に「4→1」「3→2」「2→3」「1→4」の4つをそろえて下さい。またシステム欠損値(.)がある場合は,「今までの値」欄の「システム欠損値」にチェック,「新しい値」欄も「システム欠損値」にチェックし追加しておいてください。

 ここまでの入力が終われば,ボックス内中央下にある「続行」ボタンをクリック。そうすると「同一変数への値の再割り当て: 今までの値と新しい値」というダイアログボックスが閉じて,「同一変数への値の再割り当て」ダイアログボックスに戻ります。そしてここで「OK」ボタンをクリックすれば,ほら,「a1」の数字が変換されたでしょ。

 ではもう一度,「変換」から「同一変数への値の再割り当て」を選んでください。そして「OK」ボタンをクリックしてみてください。何が起きたでしょうか。データがもとにもどっていると思います。この特性には注意が必要です。一回変換してから,「あれ?これでよかったのかな」と思ってもう一度変換すると,おかしなことになってしまいます。そんなときには,新しく元のデータを読み出してから使った方が間違いがないでしょう。

●複数の変数に同じ変換を行う場合

 複数の変数に同じ変換をする場合は,「同一変数への値の再割り当て」ダイアログボックスが出てきたときに,対象となる変数全てを右のボックスに移してやります。連続している場合にはShiftキーを使って複数選択が可能ですし,一つずつ矢印ボタンで移すこともできます。あとの手続きは同じです。

●2種類以上の変換がある場合

 例えば,a1とa2には「4→1」「3→2」「2→3」「1→4」という変換を行い,a10には「1→5」「2→10」という変換をしてやりたいという場合があてはまります。このときは,この2つを順にやればよいだけです。つまりまず上記の手順でa1とa2を変換します。その後「数値型変数」のボックスの中に入っているa1とa2の変数を選択します。するとボックスの間にある矢印ボタンが,さっきとは逆を向くことがわかると思います。そしてそれをクリックしてやると,a1とa2が左のボックスへと移動します。次にa10を選択し,矢印ボタンで右のボックスに移動させます。後はまた同じ手順を繰り返すのですが,「同一変数への値の再割り当て: 今までの値と新しい値」を開いたときに,以前の変換が「旧→新」ボックス内に残っています。これは,それを選択し「除去」ボタンで白紙に戻してから作業を行って下さい。

 とりあえず,この変数変換は一発で済ませるようにしてください。「あれ,あれ?」と言いながら試行錯誤を繰り返していると,おかしなことになりますよ。なお,変換が終了したら,「データビュー」の画面でうまくいったかどうかを必ず確認して下さい。そしてうまくいっていたら,データを保存してください。そうすれば,次からこの逆転が終ったデータを使って分析することができます(ただし,オリジナルは必ず残しておくこと)。

***********シンタックス

★以下は,シンタックスの説明です。わかる人だけわかれば…という感じですので,以上の部分がわかっていれば,SPSSは使えます。 →シンタックスの簡単な説明

★変数変換は,特にシンタックスの便利さが感じられる部分だと思います。たとえば,分析をしている途中でデータに追加があった場合,また一からマウスでカチカチとやらなくて済みます。また,毎回作業の最初にやってしまえば,変数変換をした後のデータを保存しなくてもよくなります(つまり,オリジナルのデータを保護しやすい)。

コマンドとしては,RECODE を使います。使い方は以下のような感じです。

RECODE_変数名_(何を何に変換するか).←ピリオドを忘れないように

となります。半角アケの部分が見えにくいので,_(アンダーバー)にしてあります。どうも, EXECUTE. とセットでなければうまく行かないような感じがします。

●「a1」という変数名のところに入っているデータを,4を1に,3を2に,2を3に,1を4に変える。

RECODE a1 (4=1) (3=2) (2=3) (1=4).
EXECUTE.

●「a1」「a3」「a8」という変数名のところに入っているデータを,4を1に,3を2に,2を3に,1を4に変える。

RECODE a1 a3 a8 (4=1) (3=2) (2=3) (1=4).
EXECUTE.

●「a1」から「a5」という変数名のところに入っているデータ(a1,a2,a3,a4,a5は必ず連続していなければならない)を,4を1に,3を2に,2を3に,1を4に変える。連続している(データビューで見た時に,隣り合わせになっている)場合は,最初と最後を to で結ぶことで一括できます。

RECODE a1 to a5 (4=1) (3=2) (2=3) (1=4).
EXECUTE.

●「a1」と「a2」には「4→1」「3→2」「2→3」「1→4」という変換を行い,「a10」には「1→5」「2→10」という変換をしてやりたい。

RECODE a1 a2 (4=1) (3=2) (2=3) (1=4).
RECODE a10 (1=5) (2=10).
EXECUTE.