仕舞 七騎落キリ

 

二番目物

季節 九月

 

ストーリー(下線部が仕舞部分)

  石橋山の合戦に惨敗した頼朝一行は海岸から船で落ち延びようとします。そこで人数を数えると8人います。祖父為義・父義朝の先例(二人は負けて落ちのびた時も8人でした)を思った頼朝は不吉なので一人降りよと命じます。土肥親子どちらかが降りなければならなくなり、結局自分が降りる、と言った土肥実平に、子の遠平はやはり自分が降りる、と言い一行からはずれます。 やがて頼朝に追い付く和田義盛の船に遠平も奇跡的に助けられて乗っていました。感涙に咽んだ実平は喜びの舞を舞い、やがて頼朝は天下を平定します。

意気込み

 この曲では、シテの土肥実平が頼朝への忠信を表し、その上で息子に会えた喜びを表現します。忠信を表す、両手をついて頭を垂れる型から、ワキ座(上手前方)にて身を翻し、一気に舞い納めるその流れを見て下さい。