仕舞 西王母キリ

 

三番目物

季節 春(三月)

 

ストーリー(下線部が仕舞部分)

 里の女が帝に「三千年に一度花が咲く桃の花が今咲きました。まもなく実もなるでしょう。これは帝の御威徳による物ですので、是非献上したいと思います。」と申し上げました。すると帝は、さてはそれは聞き及んでいた食べると長寿を得るという西王母の園の桃だろうと喜びました。すると里の女は我こそ西王母の化身であると明かし、桃の実を結ばせようと言って天に昇っていきました。
 帝王は管弦を奏して天女の天下りを待ちました。やがて侍女を従えた西王母が光り輝く姿で現れ、帝王に桃の実を捧げ、舞を舞うと、再び天上に昇っていきました。  

意気込み

西王母が帝の待つ御溝(みかわ)の水の前に降り立ち、着物の袖をたなびかせる優雅な舞が見所です。聖王母の典雅さと共にある威厳を表現できるよう頑張りたいと思います。合膝やサシ分といった変わった形もあるところも見所です。