仕舞 春日龍神キリ

 

五番目物

季節 三月

 

ストーリー(下線部が仕舞部分)

  明恵上人が唐に行き仏教をさらに学ぼうと思い、暇乞いのために春日龍神に参詣すると、宮守の翁が彼を迎えました。しかし翁は明恵上人の決意を聞くと、「釈迦入滅の現在ではこの春日の御山がすなわち霊鷲山であるから、その必要はないでしょう」と諌め、さらに当社の縁起を語ります。それを聞いた明恵上人が入唐を思いとどまる旨を伝えると、翁は大変喜び、釈迦の誕生から入滅までの様子を見せましょうと約束して姿を消しました。 やがて空が金色に光り、春日龍神が百千匹の一族を引きつれて現われると、約束通り釈迦の一生を見せた後、再び明恵上人を諫めて、龍神は猿沢の池に飛び入って消え失せました。

意気込み

 この曲は龍神の長がシテという、とても力強い曲なので、龍神の長らしく堂々と、つよさに引きずられずに舞いたいと思っています。
 「飛び上がり」「飛び回り」「飛び返り」の飛び三部作を楽しんで下さい(笑)。