仕舞 竹生島キリ
一番目物
季節 三月
ストーリー(下線部が仕舞部分)
琵琶湖に浮かぶ小さな島、それが「竹生島」です。そこには弁才天がいるといわれています。あるとき、その地へ参詣に赴いた臣下達がいました。琵琶湖のほとりまできた彼らは、漁翁と女人の乗る船に乗せてもらい、ともに島を目指すことになります。一行を乗せた船は緑豊な景色の中を進み、やがて竹生島ヘと着きました。漁翁の案内で、臣下は神前へ向かおうとします。すると女人が付いて来ようとしました。臣下は問います。ここは女人禁制ではないのか、と。すると漁翁が、ここにおわします弁才天は女神なので女人を分け隔てはなさらないのだ、と教えてくれるのでした。漁翁と女人はさらに、実は自分達は人間ではないのだということまで明かし、女人は社殿、漁翁は湖へと姿を消してしまいます。
その後、臣下が社殿の宝物を見せてもらっていると、社殿は鳴動し、楽の音とともに弁才天が現れました。一方湖面には波が立ち、龍神がその姿を現します。龍神は臣下に金銀珠玉を渡すと、激しい舞を舞い始めました。そして、国土鎮護を約束すると、二人は再び臣下の前から去っていくのでした。
意気込み
めでたく、そして力強い龍神の舞です。「飛び返り」や「飛び回り」等、派手なアクションも盛り込まれた見栄えのする仕舞になっています。あまり長さもないので、能をよく知らない方でも、比較的親しみやすいやすい舞といえるのではないでしょうか。
ここまで本格的につよい舞を舞うのは初めてなのですが、せっかくの龍神なので楽しんで舞いたいと思います。課題としては、舞に緩急をつけられるようにしていきたいです。