仕舞 田村クセ

 

二番目物

季節 春(三月)

 

ストーリー(下線部が仕舞部分)

 清水寺に参詣する僧の前に、一人の童子が現れる。僧が童子に寺の由来を尋ねると、童子は坂上田村麻呂が寺を建立したことを語り、さらに付近の名所を教える。やがて月が昇り満開の桜を照らし出すと、童子はこの美景を賛美し、田村堂の中に消えた。
 僧が桜の木陰に座し月光のもと法華経を読んでいると、田村麻呂の霊が現れ、清水観音の加護で勝利することができた鈴鹿山の凶徒(賊)征伐を物語り、観音の仏力を讃えて消え失せる。
 

 

意気込み

 童子の持つ神秘的な雰囲気と桜の美しさが見所です。童子は不思議な魅力を持っているので、それを表現できるように舞いたいです。特に最後に舞台の角(下手前方)で小さく回り扇を上げて春の景色を賛美するところを頑張りたいと思います。