教材作成・改善について
― 「ロジスティクス」(2010年度秋学期) ―
担当者 ビジネス研究科 藤原眞一
授業のねらいについて
本科目では、ロジスティクスは
(1) 調達から市場に至るモノと情報の流れを細くて速い一本の流れと考えて、
(2) それを統合的にマネジメントすること
であることを理解していただくことをねらいとしている
そのために、1.販売、2.生産、調達、3.物流について、
(1) その考え方(あるべき姿、課題)と
(2) 具体的な進め方、取り組み事例について
幅広く多岐な産業の出来る限り現在取り組み中の話題を紹介する
(3) また、物流技術の革新、環境問題への対応や物流業の新たな取り組み、同じ目的を持つSCMなどとの関係についても考える
授業、教材作成で考慮、工夫したこと
ロジスティクスを担当するのは本年が初年度である。そのため授業計画、テキストは一からの作成であり、手探りにならざるを得なかった
ただ、その中で重点としたことは、
(1) 営業部門では、
確定情報である最終需要をいかに素早く捉え、生産・物流部門にそのまま伝えるかに力点を置いた
(2) 生産・調達部門では、
毎日全アイテム造ることを目指してモノ、設備、要員が取り組まねばならないこととその方法に絞り込んだ
(3) 物流部門では、
多頻度輸送と高積載率を両立することの重要性と、そのための取組みに重点を置いた
また、出来る限り幅広く多岐な産業でのホットな話題を紹介することとした
そのために、お二人の改善推進担当者による特別講義を実施した
(1) ユニ・チャーム(株)営業本部営業企画部 課長 畠山 孝雄氏
現在、営業本部挙げて取り組み中の営業改善活動(UTMSS)の概要を紹介していただいた
(2) トヨタ自動車 物流企画部 課長 木村 豊氏
拡大中の海外生産用部品物流の経緯と課題や通関事情も含め生々しく紹介していただいた
授業とテキストの概要について
(ボリュームはパワーポイント換算で140枚程度)
概要 : ロジスティクスの概説と歴史
軍事からビジネス・ロジスティクスへ
販売、生産、調達、物流部門
現状と目指す姿について
販売部門の役割と活動
(1) 受注から発注までの営業活動について
(2) 事例研究 (3事例)
- 一般消費財の営業活動 (国内)
卸、小売りと共同してより確実な受注情報を生産部門に伝える改善活動 - 一般消費財の営業活動 (海外)
卸とメーカーとの共同したインドネシアでの取り組み事例 - 一般消費財の営業活動(営業本部営業企画部 課長 畠山孝雄氏)
― ユニ・チャーム(株) UTMSS改善活動概要紹介―
- 何故営業の改善活動が必要なのか
- 具体的な改善事例:先行商談の定着、計画精度向上、平準化販売
生産、調達部門の役割と活動
(1) モノと情報の流れ化
(2) 小ロット生産と段取り替えの短縮
(3) リードタイムの短縮と工程の流れ化(1ケ流しと同期化)
(4) 要員の多能工化と多工程持ちついて
(5) 事例研究 (5事例)
- 精密機械部品製造業での改善事例
販売と連携して後補充・小ロット生産に取り組み納短縮を達成した事例 - 眼鏡レンズ加工業での事例
膨大な種類があり受注量の振れが大きく、短納期競争の激しい業界事例 - 自動車部品製造業(試作品製作)での事例
設計変更が多く、且最も遅く決まる自動車部品の試作リードタイム短縮事例 - 大型免震ゴム製品製造業での事例
阪神大震災以降需要が急増し、規模拡張と短納期を求められた業界事例 - (VTR) 納期短縮に絞ったコレットチャック製造業での事例
特に、種類が増える直前の中間仕掛品を持って、超納期に取り組んだ事例
物流部門の役割と活動
(1) 物流の考え方と基本的な物流方式
(2) 事例研究 (3事例)
- トヨタの生産用部品国内遠隔地物流
- トヨタの完成車物流、補給品物流、国内生産用部品物流について
- トヨタの生産用部品海外物流について(物流企画部 課長 木村豊氏)
- 海外への部品輸送手段・容器
- 効率のよい輸送、通関事情
物流技術と環境問題
(1) 環境負荷を軽減するグリーン・ロジスティクスについて
(2) 3PLについて
(3) ロジスティクスとSCMについて
以上


