南山大学 人類学博物館

第1展示室

第1展示室内観

 第1展示室では、考古資料を展示しています。

 資料としては、寄贈資料と南山大学での調査資料、そして購入資料に大別されます。
その中でも、南山大学の母体でもある神言会の神父であった、ジェラード・グロート氏とヨハネス・マリンガー氏によるコレクションはよく知られています。
グロート氏は、戦前から戦中にかけて、日本で布教活動にあたられていましたが、その傍ら、日本の先史時代、特に縄文時代研究にも強い関心を示され、遺跡の調査にあたられました。戦後、千葉県市川市に日本考古学研究所を設立し、縄文の貝塚遺跡の調査をしています。
人類学博物館ではグロート氏が調査された千葉県堀之内貝塚・姥山貝塚・二ツ木遺跡の資料が展示されています。

 グロート氏は1952年にオランダへと移りますが、その後任として来日されたのが、ヨハネス・マリンガー氏でした。マリンガー氏は、先史学者として、特に旧石器時代の研究と資料のコレクションに力を尽くされました。また、当時群馬県岩宿遺跡が発掘され、日本列島にも旧石器時代の存在が問題になってくると、マリンガー氏に意見を求めることも多かったようです。
マリンガー氏のコレクションは、日本でも稀なヨーロッパの旧石器時代資料として、多くの研究者の注目を集めている資料なのです。
調査資料としては、長良川流域の旧石器時代資料、知多郡東浦町入海貝塚、田原市保美貝塚などの縄文時代遺跡、名古屋市高蔵遺跡・瑞穂遺跡などの弥生時代遺跡から出土した資料が知られています。これらは、南山大学の歴代の先生方が調査研究された成果なのです。

名古屋市高蔵遺跡出土弥生土器(弥生後期)
名古屋市高蔵遺跡出土弥生土器(弥生後期)

 古墳時代資料としては、名古屋市白山藪古墳と大須二子山古墳の資料が展示されています。白山藪古墳は、南山大学の調査によるものですが、古墳の副葬品は現在、京都国立博物館の所蔵となっています。
大須二子山古墳は、すでに破壊された古墳ですが、銅鏡や馬具、甲冑など、優れた副葬品をもつもので、尾張地域を支配した首長の墓と考えられています。
このほか、古代の窯址として、南山教会古窯跡出土の資料なども展示しています。