Sさんの留学体験記 (2016年2月)

留学先:リヨン第二大学付属語学学校CIEF

留学期間:2015年8月~2016年6月

留学形態:休学留学


フランス学科3年生Sさんによる留学体験記




Q.どうして留学することに決めましたか?
大学生になったら留学したいという気持ちは昔からありました。入学当時はフランスへの思いが別段強かったわけではありませんでしたが、毎日フランス語の勉強をしているうちに、しっかりとフランス語力を身につけてから卒業したいという気持ちが強くなり、フランスに留学することを決めました。オルレアン実習を経て生まれた、もっとフランス人とフランス語で流暢に会話ができるようになりたい!という気持ちや、フランスで生活してみたい!という単純な憧れも、留学を実行に移す原動力になっていたと思います。


Q.フランス(リヨン)での生活はどうですか?
リヨンはパリ・マルセイユに次ぐフランスの大都市の一つです。ローヌ川とソーヌ川という二つの大きな川が街の中心に走っており、ソーヌ川より西側が旧市街、二つの川に挟まれた部分が中心街、ローヌ川の東側が住宅街、とざっくり分けられます。
旧市街地は町全体が世界遺産に登録されていて、イタリア・ルネサンス様式の街並みが広がっています。中心街にはたくさんのお店があり、土日は多くの人でにぎわいます。また、リヨンは美食の街としても知られていて、有名レストランも多く立ち並んでいます。 都会の生活、素晴らしい景色、美食を満喫できる街です。
大都市ですが比較的治安はよく、とても生活しやすい街だと思います。 また、リヨンには国立オペラ座があり、ダンス・演劇の公演も頻繁に行われています。もともとフランスの舞台芸術が大好きで、留学するならそれを身近に感じられる都市がいいと思っていたので、それもリヨンを選んだ理由の一つです。




Q.住まいの形態はどのようなものですか?その住居(寮/ホームステー/間借り)はどうですか?
大学から徒歩圏内の学生レジデンスのワンルームに住んでいます。基本的な家具付きです。寝具と食器のレンタルができるので渡仏前に申し込んでおきましたが、頼んでおいて正解だったと思います。到着してすぐの何もわからない状況の中、寝具も食器もなにもなかったらさらに焦っていたと思うので。
中心街に近いので家賃は安くないですが、フランスにしては珍しく壁が薄くないので騒音に悩まされることもなく、部屋も広く綺麗なのでとても快適です。
初めての一人暮らしなので初めのうちは生活リズムを作るのに苦労しましたが、慣れてからは楽しんでいます。毎週末ローヌ川沿いのマルシェで一週間分の野菜を買い、自炊するのがフランス生活の楽しみの一つです。


Q.(語学)学校の授業はどのようなものですか?そしてどうですか?
リヨン第二大学付属の語学学校にはsemi-intensifコースとintensifコースという二つのコースがあり、私は授業数の多い週26時間のintensifコースを取っています。 会話や読解などの授業に加え、リヨンやローヌ県について学べるquartierの授業や、vie etudianteというフランスの教育形態についての授業もあります。
授業開始前にレベル分けテストがありレベルにより授業内容は少しずつ異なりますが、文法に特化した授業はないに等しく、実際にクラスメイトや先生と話したりディスカッションをする授業が多いです。実践形式でフランス語を学びたいと思っていたので、この授業内容はとても充実している印象を受けました。
基本的に一つのクラスを7~8人の先生が担当し、先生により課題の量や授業の進め方はバラバラです。どの先生もとても親切で、フランスの大学の制度やリヨンで行われるイベントについてなど、フランス語の勉強以外のことでも丁寧に教えてくれます。 時間割はレベル内でランダムに振り分けられるので、曜日ごとのコマ数にかなりバラつきがあります。12~20時までぶっ通しで授業の日は大変でしたが、その代わりに一日1コマのみの日があったりするので、予習復習をする時間は必ず確保できると思います。


Q. 現地の人との交流などはできますか?また、それはどのようなものですか?
学校でフランス人と交流するイベントが行われることはなく、着いた当初は全く交流がありませんでした。このままではいけないと思い、日本語を勉強しているフランス人と交流できるバーに行ったり、フランス人の家庭の食事に招待してもらえるassociationに参加したりして友達の輪を広げています。また、日本でもやっていた習い事ができる場をリヨンでも探し、そこに週2~3回通いながらフランス人と交流しています。


Q. 現状における留学についての感想など?
すでに書いた通り、フランスに着いてすぐはフランス人との交流が全くなかったので、留学の良いスタートを切れたとは言えません。別の大学に留学している友達が現地学生の友達をどんどん増やしていく様子を見てすごく焦って不安でいっぱいになったり、事前の準備不足だったのかもしれない、と反省する時もありました。
受け身でいても現地学生との出会いが増えていく環境ではないということをしっかり自覚して、気持ちを切り替えて積極的に色んなことに挑戦しているうちに、友達の輪がどんどん広がっていきました。留学前半は誰とも会う予定がない日が続いたこともありましたが、今では毎日フランス人の友達と一緒にご飯を作ったり遊びに行ったりしてとても充実しています。
ちょうど留学生活の半分が過ぎた今になって定期的にフランス人と交流できるようになった、という遅いスタートになってしまいましたが、その分勉強面ではこの5か月でかなりレベルアップできたと思います。残りの生活は勉強以外のことも積極的に楽しみ、悔いのない留学生活を送りたいと思います。





友達の家でのソワレ

レジデンスの部屋の様子

Associationを通じて知り合った夫婦の家で

光の街リヨンの夜景