Sさんの留学体験記 (2015年3月)

留学先:オルレアン大学IDF

留学期間:2015年2月~2015年8月

留学形態:交換留学(半年)+夏期講座


フランス学科3年生Sさんによる留学体験記




私は2015年の2月から半年間の予定で、オルレアン大学に交換留学として通っています。  留学の決め手となったのが、2012年度のフランス語実習です。1か月間のフランスでの滞在を経験し、もう一度ここで、今度はもう少し長く生活をしてみたいと思ったのがきっかけです。オルレアンはトラム(路面電車)が走っているので特に中心街に行きやすくて便利ですし、生活に必要最低限なもの、お店がそろっています。また、旅行などに出かける際に乗り換え地点となるパリへ電車で約1時間で行けるのも魅力的です。 またオルレアンに住む方たちは方言やなまりのない綺麗なフランス語を話すので聞き取りやすいですし、理解がしやすいです。フランス語に慣れるのにはいい環境だと思います。以上より、実習中の1か月間の滞在はあっという間でしたので、生活環境の良いオルレアンでもっと過ごしてみたいと思い、留学を決意しました。

 フランスでの生活についてですが、基本的に平日は学校へ行って授業を受け、週末は買い物に出かけたり、友達の家へ遊びに行ったり、ご飯を食べに行ったりしています。日曜日は基本的にお店はどこも閉まっているので、家でのんびりすることが多いです。  私はホームステイをしています。両親と3人の息子さんの5人家族の家で暮らしています。わからないことは何でも教えてくださいますし、日本とフランスの違いについてよく会話をしています。また私のステイ先には招待客用のテーブル席があって、月に2,3回ほど彼らの友達を招いてソワレを開いています。みんなでワインやシャンパンを飲みながら談笑し、時には踊ったりもします。とても雰囲気がよいです。

 授業についてですが、私は語学学校に通っているのでほとんどがフランス語の授業です。私はすでに南山大学で3年間学んできたので基礎的な内容になると物足りない部分がでてきます。しかし、文法の授業は復習できるいい機会ですし、オーラルの授業ではプレゼンテーションや会話の実践を行うので、話す力が付きます。先生方はわかりやすく、また聞き取りやすいように話をしてくださいますし、自分が発言したことを復唱してくださるので理解を深められます。 また、間違ってもいいからとにかく言ってみることが大事です。私は、始めは黙ってばかりでしたが、周りの学生さんが積極的に発言をしていることもあり、今では間違いなどを気にすることなく発言ができるようになりました。実際何度か間違えましたが、間違えることで自分の知識を増やすことができます。 また、さまざまな国の方がいらっしゃるので、フランス語を通じて他の国について学ぶことができますし、お互いの文化を共有することができます。私は、語学力を高めることもそうですが、フランスやそれ以外の国の文化、歴史、社会を学ぶことも授業の中で大事にしています。

 現地の人との交流は、簡単にできます。なぜなら、オルレアン大学には日本語学科があるからです。彼らとの交流会を開いたり、ご飯に誘ったり誘われたりすることで、たくさんのフランス人と仲良くなることができます。私は3月に誕生日を迎えましたが、留学先の日本人だけでなくフランス人の学生さんも何人かお祝いをしてくれました。日本語学科の学生さんとのつながりはとても深く、みんな親切に接してくれます。授業の空き時間や帰り際などに会うことが多く、近況報告や最近の話題などについて話したりします。フランス語で会話をすることが多いので、授業以外でもフランス語を話す力をつけられるいい機会だと思います。

 これまで約2か月を過ごしてきましたが、毎日とても充実しています。大変な手続きに追われたり、言語の壁にぶつかって何度もくじけそうになりましたが、周りの方たちに支えられたり、だめだったら別の方法を考えることで困難を乗り越えてきました。だからこそ、今がとても楽しく感じます。  また、はじめはもっとペラペラに話せるようになりたいという理想をもって臨んでいましたが、実際に留学をすることでそれよりももっと大事なことがたくさんあることに気付きました。  たとえば、人とのつながり。先ほど書いたように、フランス人は本当に周りの人たちを大切にしています。男女差もないし、頻繁にごはんに出かけたり家に招待をしてくれます。このように人とのつながりがより一層深いのは、フランスにビズー文化があるからだと思っています。友達や同僚に出会ったときに、彼らはキスを交わします。お別れの際もそうです。  また、国際交流ができるという点も留学のいいところです。はじめはイメージだけでこの国はこうだと勝手に決めつけていたのですが、実際にその国の人と話してみるとイメージとは全然違うところを発見することができます。「フランス語」という言語でいろんな国の人と話せる機会はそんなにないと思います。とても面白いし楽しいです。しかし日本について伝えることに何度か苦労したので、もう少し日本についての知識とボキャブラリーを増やさなければいけないと感じました。日本での関心ごとやニュースについて日ごろからよく知っておくことは大切だと思います。

 2か月で多くのことを経験しました。しかし、時の流れは早いもので、気が付けばあっという間に2か月が過ぎてしまいました。 残りの留学生活を有意義に過ごせるよう、さまざまなことに挑戦をして、今しかできないことを存分に楽しみたいと思っています。




オルレアンで開催されたコスプレコンクール後に


オルレアン中心地ジャンヌダルク広場にあるメリーゴーランド


フランス人の友人の家でラクレットパーティー


ホームステー先でのパーティー(ソワレ)