ようこそフランス学科へ



 南山大学ではフランス関係の勉強をできる学科としては文学部に仏語学仏文学科がありましたが,2000年 度にこの仏語学仏文学科が改組されて外国語学部フランス学科となりました。外国語学部はこの改組によって,英米,スペイン・ラテンアメリカ,ドイツ,フラ ンス,アジアの五学科となり,ヨーロッパ,北アメリカ,ラテンアメリカ,アジアなど広汎な地域をカバーする総合的な学部として生まれかわりました。

 新しく誕生したフランス学科では,これまでのフランス語学, フランス文学はもちろん,その他,フランスの社会や歴史,文化,政治,法制など,興味に応じて広い領域を学習することができます。モットーは「フランスの 文化と社会の総合的理解」です。さあ,フランス文化という刺激にみちた知識の大海にともに船出することにしましょう。

フランス学科授業風景  フランスの文化の学習といっても,当然,フランス語の学習が第一で,これなしにはなにも始まりません。フランス学科では,一年次,二年次でネイティヴの 教員による少人数クラスの授業を中心として集中的なフランス語学習がおこなわれ,さらに三年次,四年次でもひきつづいてプラティックの訓練がおこなわれま す。フランス語の各種検定試験も奨励しておりますが,こうして入学時のまったくの初心者の段階から四年間で大半の学生が仏検二級に合格できる実力をもつこ とを目標にしています。もちろんすべてはあなた方の努力しだいですが,さらには仏検の一級やフランス政府公認の検定試験DALFなども目標にしてがんばってください。

 ところで,なぜフランスなのか?なぜフランス語を勉強するのか?これには人によっていろんな答えが可能でしょう。まずなによりもフランスの文化の魅力ということがあります。17世紀以来,フランスはヨーロッパ文化の中心的存在でしたし,その長い伝統に支えられた文化は明治以来,日本の人々を魅了しつづけてきました。文学・芸術・思想はもちろん,社会科学や自然科学の分野でもフランスはわれわれに多くの知的刺激をあたえています。

 またヨーロッパ連合ではいよいよ2002年 に新しい共通通貨ユーロが一般に流通し,連合加盟国はその統合の度合をいっそう加速させることになりましたが,フランスはこのヨーロッパ連合において主導 的役割をはたしています。日本とヨーロッパ連合の関係は今後いっそう深まり,その重要性が大きくなることでしょう。その意味でもフランスは日本が国際的な 舞台で行動するにあたって無視することができない重要なパートナーのひとつとなるでしょう。そうしたパートナーシップの一端をあなた方自身が担ってみませ んか。

 フランス学科授業風景 しかしそうしたことよりもなによりも,フランスを勉強することの一番の魅力は「ちょっと変わった視点」をもてることでしょう。フランスに留学していたとき の経験ですが,フランスでも日本でも報道されるような大きな事件がいくつかおこりました。そして時には日本の新聞を目にする機会もあったのですが,その 時,そうした事件にたいする日本の新聞の論調がフランスのそれとずいぶん違っていて驚いた記憶があります。細かな分析の相違というのではありません。全体 的な雰囲気というか,とりまく空気というか,あるいは問題に対するスタンスのとりかた自体が違うという印象をもったのです。グローバリゼーションといいな がら内実はアメリカの文化的(経済的・社会的・・・)帝国主義だという主張があります。そうした主張はややもすれば被害妄想めいた響きをもってしまいかね ない危険もあるのですが,しかし支配的な論調に流されたり,無批判にそれを受け入れたりせずに,自分自身の精神で強靱な思考を養うように努力することは今 後日本が,そして日本に住む人々が国際的な舞台で役割を演じていくにあたってきわめて重要なことです。しかし徒手空拳でなにも材料なしにそうしたことを実 践することは困難です。ド・ゴール以来,フランスはその経済力にはかならずしも見合わない独自な立場を国際政治の舞台で演じ,みずからの特異な視点を臆す ることなく世界に発信しつづけてきました。フランス語とフランスの文化を学ぶことが,あなた方自身が「ちょっと変わった視点」をもった人間になるためのて だてになることを願っています。

フランス学科授業風景   もちろん,この「ちょっと変わった視点」はなにもフランスを学ぶことによってしか実現できないわけではありません。それは英米でも,スペインでも,ドイツ でも,ラテンアメリカでも,アジアでもいいのです。そうした意味では,南山大学外国語学部はこのような「複眼的思考」,「多文化主義的視点」を実現するた めに最適な学習環境を提供できると自負しています。外国語学部では学部共通科目が必修としてあり,またフランス学科でも英語の学習にも力を注げる環境がと とのっています。外国語学部で,そしてとりわけフランス学科で,世界を学びましょう。