川島真氏(東京大学大学院准教授)の講演会(2008.10.1)
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テーマ:中国外交の歴史――三つの物語――
場 所:南山大学名古屋キャンパスHB1
参加者:アジア学科2〜3年生ほか50名
中国は脅威なのか?――それは、中国を「普通の国」とみるのか、あるいは「特殊な国」とみるのかによって変わってくる。しかし、外部が中国をどうみているのかだけが絶対的な指標ではない。中国自身も、国益を追求するための一手段として、「普通の国」・「特殊な国」というイメージを利用している。
そうであるならば、中国自身は自らを「どのようにしたい」のであろうか。川島氏は、「中国外交の歴史」という視点から、この問題に深く切れ込んでいく。「中国外交の歴史」に着目する理由は、その語られ方に中国自身の中国像が埋め込まれているからである。その「物語」と中国像とは、すなわち、@「侵略と抵抗」、A「外交の近代化と国際協調」、B「中華の復興と大国化」である。
この三つの「物語」を日本との関係で整理し直すと、当然のことながら日本の評価は@で最も低くなり、ついでBとなる。Aにおいては、近代化を一足先に達成したというプラスの日本観と、戦前に国際協調から離脱していったというマイナスの日本観とが混在している。したがって、今後の日本にとって@からBのどれが強くなっていくのかが問題であり、そうした状況下で日本に何ができるのかを考える必要がある。川島氏の一つの結論は、「中国の近代化を維持し、中国を国際協調にむかわせる」というものである。その場合、中国の発展によって国際社会における日中両国の関係が逆転し得ることも十分に念頭におくべきだともする。
講演を聴いた学生は、何を感じとったであろうか。それぞれの中国に対する見方が豊かになったことを願うばかりである。(文責:中村元哉)
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