○ 日 時 : 2008年6月14日(土) 14:00〜16:30 |
○ 場 所 : 名古屋キャンパス M棟MB11教室 |
○ 発表者 : 鳥井 裕美子(大分大学教授)
「小中華」から「半開」へ―蘭学者の自他認識
蔡 毅(南山大学教授)
近世日本のアジアへの発信―漢文学を通して |
○ 一般の方の参加も歓迎いたします。
(事前の申し込みは不要です)
○ ご来場の際は、公共交通機関をご利用ください。
ご協力お願い致します。 |
近隣のアジア諸国との関係がますます密接になる昨今、日本がアジアをどのように認識しているかが問題にされています。「認識」は一朝一夕にしてできるものではなく、歴史的経験の積み重ねのうえに形成されてくるものです。今回のセミナーでは、日本が厳しい国際環境の中に船出しようとする前夜、言い換えれば日本がアジアと向き合う出発点とも言える時期(19世紀前半)に焦点をあてて考えてみます。
鳥井氏は、当時海外情勢に関する情報に最も接近できた蘭学者が蘭書や漢籍などをもとにどのように国際関係を把握したか、そこでは日本はどのように位置づけられることになったかについて論じます。蔡氏は、日本の漢学者が漢詩を通じて中国に発信しようとしたものは何だったのか、またその背景にはどのような中国認識があったのかについて論じます。この時代は従来「鎖国」期とされていますが、わずかに開かれた窓から海外との知的交流をめざした知識人の営為が見えてくるものと思われます。
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